展覧会「200年をたがやす」|CULTIVATING SUCCESSIVE WISDOMS

【レポート】パブリック・リニューアル・ラボ トークシリーズ ①「公共建築の作り方と使い方」

展覧会「200年をたがやす」の会場となっている秋田市文化創造館の2階の一角に、本展の空間設計を担う建築家・海法圭さんの発案により、「つくる」期間の空間の使われ方を定点観測するための拠点「パブリック・リニューアル・ラボ by 海法設計リモート分室」が設置されています。
このプロジェクトの一環として、海法さんと本展覧会を監修する服部浩之さんが、毎回ゲストを招き「200年をたがやす」の空間の在り方について考え語るトークシリーズの第1回を開催しました。

第1回のゲストは、2021年11月に開館する八戸市美術館の設計をされた建築家・西澤徹夫さん。美術館と周辺施設やまちとの関わり、美術館内の空間の使われ方のイメージなど、秋田市文化創造館の在り方や展覧会「200年をたがやす」のみせる期間に向けての空間構成を考える参考事例として、大変興味深いお話を伺いました。

八戸市美術館の空間設計について(西澤徹夫)

その後、海法さんによる自身の作品紹介と、「200年をたがやす」の空間設計の企画意図についてご紹介頂きました。
「人々の営み」を200年というスパンで考える本展覧会のコンセプトを捉え、秋田市文化創造館や展覧会の空間が様々な人の日常生活の中にあり、誰かとの接点であり、文化が生まれる場所である。公共空間だけど日常生活の延長上にある、公と私が入り混じる空間をイメージして設計した意図が語られました。

パブリック・リニューアル・ラボ とは(海法 圭)

現在も「海法設計リモート分室」では、日々の使われ方を定点観測・リサーチし、リモートでのディスカッションを行いながら、場の運営者と設計者が協働で場の使い方のリテラシーの向上を目指す試みや、展覧会後も見据えたサスティナブルな什器や素材の提案など、単なる展覧会の空間設計に留まらない公共空間の使い方や在り方に関するプロジェクトが展開されています。

後半には、西澤さんと海法さん、服部さんも交えた3者による、公共建築の作り方と使い方についてのディスカッションを行いました。
トーク内容はYouTubeにて動画を公開していますので、ぜひご覧ください。

1. 秋田市文化創造館と展覧会「200年をたがやす」について
  服部 浩之(00:05:26〜)
2. 八戸市美術館の空間設計について
  西澤 徹夫(00:16:40〜)
3. パブリック・リニューアル・ラボ について
  海法 圭(00:32:30〜)
4. ディスカッション「公共建築の作り方と使い方」
  (00:58:30〜)


【オンライン】パブリック・リニューアル・ラボ トークシリーズ ①「公共建築の作り方と使い方」

登壇者:西澤 徹夫(建築家)
    海法 圭(建築家)
    服部 浩之(インディペンデントキュレーター)

日時:2021年4月25日(日)18:00〜19:30
会場:秋田市文化創造館 2F スタジオA1(秋田県秋田市千秋明徳町3-16)
※ライブ配信映像のパブリックビューイングを行いました。
参加費:無料