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芸術祭からアーツ秋田構想、文化創造プロジェクトへ

秋田市では、学識経験者や各地の芸術祭で総合ディレクターなどを務めた専門家、アーティスト、市民との意見交換をしながら、秋田市における芸術祭の開催について、方向性やあり方の検討を進めてきました。

全国各地で開催されている芸術祭は、地域に多くのアーティストを招き、作品展示を主な内容としたものとなっていますが、その開催には多くの費用と労力(アーティストや運営スタッフ等)などが必要であり、加えて、アート(アーティスト)とまちづくりの関係性といった課題もあります。

このため、芸術祭を開催してきた自治体等の中には、交流人口の拡大や集客を主な目的とした芸術祭から、関係人口の拡大や人やまちの創造力を高めることなどを目的としたアートプロジェクトにシフトする動きが出始めています。

専門家等からの意見や他都市における芸術祭、さらには芸術祭の次の動きを考える議論などを踏まえ、秋田市における芸術祭は、「人やまちの創造力が高まり、未来に向けた多彩なプロジェクトが展開されてきた際に、未来の文化(価値)を創り、楽しむ活動が可視化されていくこと」であるべきと考えました。

また、この検討の中で、秋田市では、これまでの取組を土台としつつ、未来に向けて新しい価値を生み出していくための創造的な取組を進めるという方向性を見出し、これを今後の芸術文化によるまちづくりの方針「アーツ秋田構想」として掲げることとしました。

従って、秋田市では、芸術祭の開催を目指すのではなく、アーツ秋田構想に基づき、市民協働によるまちづくりが日常的に行われる”文化創造のまち”の実現を目指した継続的な「文化創造プロジェクト」に取り組むこととします。

2021年3月に開館した文化施設「秋田市文化創造館」は、文化創造プロジェクトの拠点となります。開館から半年間、文化創造プロジェクトのスタートアップ企画として、また、文化創造館のオープニング特別事業として、市民とともに”あきた”を探る展覧会「200年をたがやす」を開催しました。

2022年からは、文化創造プロジェクトフォローアップ事業として、秋田に暮らす人々やクリエイター、専門家が交わり多様な活動を展開するプロジェクト「PARK-いきるとつくるのにわ」を開催しています。