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夜楽 第1回 「もう一つの場所」をつくる

「夜楽(2017)」へ


「もう一つの場所」をつくる
平成29年10月18日(水)18時30分~20時30分
エリアなかいち にぎわい交流館AU 2階展示ホール

田村 一 / 陶芸家

1973年秋田市生まれ。92年早稲田大学入学。美術研究会陶芸部にて「陶芸」に触れる。2000年大学院修了後、自作を世に問い、陶芸家になる。02年縁を辿り益子へ。11年秋田市仁別に戻る。

高橋 希 / 写真家・オジフェス主宰

1974年秋田市生まれ。明治大学卒業後、写真家・河村悦生氏に師事し独立。フリーランスのカメラマンとして活動していたが、2013年4月に秋田へ戻る。写真家として活動しながら、インディペンデントのアートイベント「オジフェス」(4回実施)や、“普通の人の普通の暮らしにひそむ面白さ”をテーマとしたリトルプレス『yukariRo』を仲間とともに制作している。
https://ozimoncamera.tumblr.com/

佐藤 祐輔 / 新政酒造 社長

1974年秋田市生まれ。99年に東京大学文学部卒業後、編集プロダクション、ウェブ新聞社を経てフリーライター、編集者となる。伊豆半島の居酒屋で飲んだ日本酒の圧倒的な完成度と存在感に心打たれ、日本酒に目覚める。2007年に家業である新政酒造(株)に入社。10年には秋田の蔵元の若手とともに「NEXT5」を結成し、日本酒の新たな可能性の追求を始める。12年に新政酒造(株)の代表取締役社長となり現在に至る。

服部 浩之 / インディペンデント・キュレーター

1978年愛知県生まれ。2006年早稲田大学大学院修了(建築学)。09年-16年青森公立大学国際芸術センター青森[ACAC]学芸員。アジア圏を中心に、展覧会やプロジェクト、リサーチ活動を展開。近年の企画に、「十和田奥入瀬芸術祭」(十和田市現代美術館、奥入瀬地域|13年)、「あいちトリエンナーレ2016」(愛知県美術館ほか|16年)、「ESCAPE from the SEA」(マレーシア国立美術館、APWほか|17年)など。


①秋田市の取り組み、主旨説明。
平成27年度から始まった「あきた豊醸化計画」プロジェクトの経緯と29年度のプロジェクトの方向性を秋田市職員から説明しました。
日常を知るということで「夜楽」を開催、超日常を考えるということでシンポジュムを計画しています。
また、今後開催予定の企画として、「まちを楽しむ部活をつくる」があります。市民に参加していただき、参加者とコーディネーターが一緒に活動を進める企画を設けたいと考えています。

コーディネーター 石倉敏明
秋田公立美術大学准教授
夜楽第1回のテーマは「もう一つの場所をつくる」です。
すべてにおいて「場所」は大事なので「場所作り」を実際に行っている方をゲストに迎えました。

写真家・オジフェス主宰 高橋希
実家での「場所」づくりからから始めたオジフェスは、つながる(2014)→ひろがる(2015)→まじわる(2016)→つきぬける(2017)をテーマに活動し、3年目からは潟上市の小玉会館に活動の場を移しました。今年を最後に一旦終了する予定です。

インディペンデント・キュレーター 服部浩之
キュレーターとは、文化施設などに所属せず、個人で展覧会やプロジェクトを企画する仕事をいいます。山口県に住んでいた時、自宅を開放して展覧会を行ったり、誰でも集える「場所」をつくったりしました。

陶芸家 田村一
陶芸作家として食器などの「器」も作っていますが、アーテストとして「オブジェクト」も作成しています。
大平山の麓に工房という「場所」を持っていますが、最近は活動の場所が全国に広がっています。

新政酒造社長 佐藤祐輔
東京でフリーラーター・編集者を経て、帰郷して実家の新政酒造に入社し、酒造りに専念しています。
日本酒のユニークなネーミングやデザインなど、新しいことに挑戦し続け、今年から酒米作りに挑戦し、今後は酒を仕込む木桶づくりまで手掛けようとしています。

~人と土地とアート~ というプロジェクトの副題についての意見が出ました。
自分がやりたいことを実現するための人の巻き込み方、暮らしの中の器・道具、秋田の水・米を使った酒造りも広い意味でのアートだと考えているという意見や、これから秋田で何かやるとしても、単に「芸術祭」だと二番煎じどころか五番煎じぐらいになるので、構造自体を変えないといけない。万人に受け入れられなくてもよいので、ユニークな企画が必要だと思います。また、有名作家だけではなく無名な人、市民も巻き込める仕組みが必要なのではないかという話が出ました。

出席したパネラーが話題性のある人たちで、注目度が高いためか、参加者も熱心に耳を傾けていました。
当初50名の定員を予定していましたが、80人以上が参加者するという盛況でした。

会場からユニークな質問が飛び、パネラーが返答に困る場面もあり、笑いに包まれていました。

終了後、パネラーと参加者の懇親会が開かれました。テーブルにはお茶と菓子が並べられ、なごやかな雰囲気の懇親会となりました。